国が譲られた浜辺を求めて 出雲

一昨日まで今日は晴れの予想が出ていたのですが、残念ながらまた雨と暗い雲の1日となりそうです。イギリスもそうですが、ドイツも天気を予想するのが難しいみたいですね。明日はちなみに晴れの予報なので走りに行こうかなと思っています。

走れない日は家で筋トレやストレッチをするようにしています。機械を持っていないので殆どが自重トレーニング。ヨガのマットをしいてそこで腕立てや腹筋などをしたり、少しは体が柔くならないかとストレッチをしたり。僕の、子供のころから本当に体が硬くて、、、。年齢を重ねてくると色々なところが痛みを伴ったり思うように動かなかったりしますよね。転ばぬ先の杖で、今から基礎体力をつけておこうかと。

日本の武道で良く使われる心技体。精神、技、体力を鍛える。この年になって、この言葉の美しさと、そのバランスの難しさを感じています。若い時は勢いだけでどうにかなりますものね。そんな、精神を鍛えてくれそうな場所にも今回の旅で行ってきました。

和歌山県の熊野古道での一泊二日トレッキングを終えて、次に向かったのは島根県の出雲大社。

近年では縁結びの神様として人気があり、若い女性の観光客を魅了している場所ですよね。僕が興味をひかれたのは少し前に僕が日本の神話に興味を持っていて、その時に登場するのがこの出雲の国。

日本の始まりって神話では世界は最初、形をも持たない混とんとしたところ。その状況は長い事続きますが、ある時に天と地に分かれそこに最初の神様となる人物が現れます。その人自体は特に何をもするわけではないのですが、その後いろいろな神があらわれて世界は天界は高天原、地上は葦原の中つ国、冥界は黄泉の国と分けられます。神が増えるにつき高天原は活気を帯びてきますが、地上の中つ国は海があるだけ。そこである二人の神様を地上に送り、島を作ることに。これが日本の始まりですね。最初に作ったところがよく言われるのは淡路島。そして、四国、隠岐、九州を作りその後数個の島を作って最後に本州の番になります。地上が生まれると、その地に根差した神さまなども生まれます。ですが基本的に懇意本を納めていたのは天界の高天原の神様。しかし、いろいろな出来事を経てその主権をこの中つ国の神様に譲る事になるのです。それを“国譲り”と言うのですが、それが行われた場所こそ、出雲大社から徒歩で15分で歩いて行ける稲佐の浜の沖合だそう。

ね、面白いでしょ。神話には想像力ゆたかなお話が多くて好きなんですよね。神学はもちろん、哲学にも科学にも通じているようなところがあって興味を掻き立てられます。だから、どんな場所か見てみたいなと言うのがあったんですね。

紀伊田辺からは途中で新大阪と岡山で乗り換えをして島根に電車で向かいました。朝の8時過ぎに出て着いたのは午後3時ごろだったかな。特急やくもの乗車時間が長かったので、、、。だけど、中国山地を越えて、右側に川の流れを見ながら行くのはとても素敵でした。昔ながらの農家の家々や、野生のイノシシの親子も車窓から見ることができました。

これが国譲りが行われたと言われる稲佐の浜ですね。素敵な風景でしょ。あと毎年10月には日本国中の神様がこの浜に海から上陸して出雲大社に集まるのだとか。だから10月は別名を神無月っていうでしょ?あれはすべての神様がいつものところを離れて出雲に行ってしまっているからなんです。ただ、出雲は他のところは逆で神さまだらけなわけで、なのでここでは10月は神在月と言うそうですよ。面白いですね。

出雲大社は僕は好きでした。確かに神社の周りは観光化されて、お土産屋さんだとかが多くありましたが統一性があり、出雲大社の敷地内は本当に落ち着いた雰囲気でそれが心地よかったですね。

ただ、一番惹かれたのはその周りの環境だったかなとも思います。少し道を外れるとそこには、ここに住み人々の生活が感じられて、そして神への信仰や敬いがその生活を美しく混ざり合っているバランス。そこに一番の魅力を感じました・

出雲大社から歩いて数分のところににある、住宅地の奥にある小さなお社。地元の人が朝早くから綺麗に掃除をなさっていました。

昔ながらの門構え。なんて美しんでしょうね。こんな門構、今では見なくなりましたよね。見るとしたら、郷土博物館の中とかじゃないです?それが今もなお生活の一部として機能しているというのは素敵な事です。

出雲への道のりは長いものでしたが、そこで触れたものは大きくて遠回りしてよかったなとおもえました。皆さんもどうぞ、いかれてみてください。

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