ユリ君の崖落としを受けて立つ

月曜日の正午をまわったドイツは、すっきりと晴れ上がって週末のぐずついた天気が嘘のよう。こんな日は肺が痛くなるくらいに思いっきり空気を吸い込みたくなります。

さて、ユリ君に週末、崖から突き落とされました。

って書くと、今入院でもして足にギブスでも履いて頑張ってこのブログを書いているんではないか、ユリ君とはなんと家庭内暴力をふる奴だったのかって思われそうですが、これはあくまでも比喩的な意味で。ほら、ライオンの親が子育ての一環で我が子を谷底に落としてそこから這い上がってくる子供だけを育てるって話があるでしょ?大自然で生き残るにはそれぐらいの力がないと駄目だということらしいのですが。もちろん、これは僕が聞いた話で実際にライオンがそうしているのかはわからないんですが、ユリ君も僕のためを思ってか、谷底に僕を落としにかかってきたんです。

とはいえ、見渡す限り平らなこのドイツ北西部に落とされそうな谷もないですし、大自然にも住んでいないのでフィジカルに落とされたわけではないんですけどね。”ドイツで生活したければ、生き抜け!!”と言うドイツの中でのサバイバル術ですね。

事の始まりは土曜日の午後。”日本の旅行も終わって帰って来たんだし、学校に通ってドイツ語を勉強しなきゃね。”との話が。今までは自分で本やアプリを活用して自主学習をしていたんですよね。一ヶ月の日本帰国が終わったら学校には行こうと思っていたので、その案に賛成する僕。

ウェブで調べると、どうやら2つの学校がこの町にありそうという事がわかり、”ここのどちらかがいいと思うよ。けど、いつ入れるか、どのレベルかなんかの情報は詳しく載ってないから、聞かないとね。”とのユリ君。それをうんうんと聞いている僕。そして次の瞬間、”月曜日に行ってきて情報を集めてきたら。”

ユリ君の懐でぬくぬくとしていた僕は突然、襟をつかまれ奈落の底に落とされたのでした。

え!!ドイツ語が出来なくてドイツ語を習いたいのに、その情報を聞きにドイツ語で喋らなくてはいけないとな、、、、。真っ白になる頭、そしてすぐに”何かい良い言い訳は、、、、”って探している自分。”けどさ、それって、、、、。むずかしいよね、、、。”っていう言葉が出てきそうになるのを飲みこむ僕。

難しい難しいって言ってユリ君に甘えていても仕方ないし、もしユリ君がいなかったら自分でしなくてはいけないことだし。行きたくないけど、ここは自らも谷に落ちていこうと決心し、この谷に前傾の素敵な飛込姿勢で落ちていくことにしました。

この2か所の学校、地域の学校のようなところなんですよね。ドイツ語だけを教えているのではなくて、英語やスペイン語とかの言語コースもあれば、ダンスや写真、ヨガなどのコースもあるようで。という事は大きな受付があってそこで僕がドイツ語を習いたいことを伝えて、その事務局みたいなところで行ければどうにかなるかもと思ったのが僕の考え。

皆さんもご存知の通り、僕のドイツ語なんて本当に初歩的レベルなんですよね。スーパーのお肉のカウンターで豚のミンチ肉300g欲しいという文章を道すがら繰り返し暗唱して、豚肉を買う。そんなレベルなんです。挨拶や、自分のしたいことは少しは言えるのですが、今回のタスクの大きなところは質問をするので、その答えをも理解しないといけないという所。これが難しい。

嫌な事や、したくないことって後回しにしたくなりません?ま、今は忙しいから明日かな。なんてことになってギリギリになるまで待ったりして。けど、その間も”しなきゃいけないんだよねー。”って思ってしまうので憂鬱な気分がまとわりついたりして。あれが最近どうも苦手で、、、。それならば先手必勝との事で、学校の開く朝の8時に出かけてきました。

最初の学校は家から歩いて10分ほどのところにあり、着いてみると大きな建物。どうだろう5階建てなのかな、、、、。回転扉を押して入って、いざ案内所へ!!と意気込んで入ったのですが、、、、。そこはがらんとしたスペースのみ。案内所や受付的なところは見当たらず。けど、人の出入りはあって階段を上っていく人だったり、ベンチに座っている人だったりがいるので閉まっているわけではなさそう。”困った、、、。想像と違う、、、。けど、このまま何も手に入れずに帰っても、意味ないし、、、。”

とりあえず階段を上ることに。各階には色々な部屋があって、だけどそれが何なのかがわからない。ほとんどが教室の様で、ところどころに事務所をあらわす文字が。けど、どの事務所なのか、、、。4階まで上って色々な部屋をのぞき見したけれどもそれらしきものが見つからず、2階にあった1つの事務所のドアを叩くことに。なぜここにしたかと言うと、ここが階段を上って最初にある事務所だったから。、迷った人は多分ここをノックして来るだろうから、間違っても親切に教えてくれるんじゃないか。という単純な理由なんです。

ノックをしてはいると小ぎれいなオフィスに、中年の女性が一人。

”おはようございます。ドイツ語を習いたいんですけど。情報を手に入れたいんですが。”とつたないドイツ語で話す僕。”あー。そうなのね。assbajckjbrkbkackakkrjfkvnsdn kcfknnflnrknl隣の部屋にsalnerlnfrn gkrjngnrgnltrtkelm;mfg[rk”僕の理解できるドイツ語と彼女のジェスチャーで理解したのは隣の部屋の人が助けてくれるかも。との事。”一緒に行ってきいてみてあげるわ。”と言われたのは良かったのですが、その後この人が怒涛の如ドイツ語を語りかけてきて本当にお手上げ状態。そんな何も理解していない僕に嫌な顔することなく、隣の部屋に移動して状況を説明してくれるこの女性。ありがたい。

隣の部屋は個室になっていて奥の方にこれまた女性が。先ほどの女性が僕がどんな用件で来たのかを告げ、部屋に入るように言われました。

”僕ドイツ語を習いたいんです。どんなコースがありますか?情報を教えてください。”と言ったら、チャート表や紙を見せてくれてドイツ語での説明が始まりました。彼女もゆっくりと話しいてくれるので、”どのくらいドイツに住んでるの?’とか、”何の仕事をしているの?”などは解り、自分の持っているボキャブラリーと身振り手振りを駆使して返答。

彼女の説明によればコースは6コース。これは最初に試験を受けてどのレベルかによって決められるということ。1つのコースは100時間で月曜から金曜日までの午前中に授業があるとのだそう。

そこまではどうにか僕のドイツ語もついていけたのですが、、、、。その後彼女が何を言っているのかがわからない。2回聞いてもわからないから。。。。。

”僕、理解できないんですけど、、、。”と言うと、”なら、英語を喋れる?”と聞かれ。

”はい!!喋れます!!”と即答する僕。この時の僕はこの日1番の目の輝きだったんじゃないかな。

その後は英語ですべてを説明してもらって一件落着。最後には、”ドイツに住んで3か月しかいない割には、頑張って喋ってるね。パートナーがドイツ人ならすぐに伸びるよ。”とのアドバイスももらって天にも上る気持ちに。本当に他人の優しさって心に響きますよね。

もう1つの学校にそのあと行くと、また受付がない、、、、。ここは小さな建物で1階を見まわすと授業があってる教室と、電気がついていないオフィスが、、、。けどそれだけ。”困ったな。”と思っていると階段が。そこに張り紙があって、”レセプション”の文字が。行くだけ行くかと思って上がるとそこには2人の女性が。

”ドイツ語を勉強したいんですけど。質問していいですか?”と聞くと、担当者が今いなくて彼は午後の2時には来るよ。との事。これももし、僕の理解が正しかったらなんですけどね。なので、今はいったん家に帰って第2弾の出陣に備えているところなんです。今、午後の1時15分。あともう少ししたら出発します。

自分でもよく頑張ってるなって思うんですけど、これってあまりにもドイツ語が喋れないから出来るんだなとも思います。中途半端にドイツ語が出来たら、”がんばってちゃんと話さなきゃ。”って気持ちが募りすぎてしまうけど、こんなにもしゃべれないと、身振りと手振り、最後は絵でもかけば通じるんじゃないかな。思えるから。だから、ある程度の開き直りが言語習得には必要なのかもしれませんね。

けどやっぱり、教科書で勉強をしているよりかは、必要時に頑張ってドイツ語の文章を絞り出したり、聞いて理解しようとするほうが勉強になるんだなって思いました。さて、第2弾の谷底へと落ちてきたいと思います。頑張ろっと。

 

 

 

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