ドイツの片隅で、日本に思いをはせて

日本での滞在が一ヶ月だったためか、体がまだドイツ時間に慣れていない状態が続いています。時差ぼけって、病気ではないけれども何となく気分も頭もスッキリとしないから困ります。

朝の寝起きはよく、6時半ごろにはかなりの元気をもてあましている状態で、ユリ君が起きるのを今か今かと待っている状態で、これって朝早く起きた子供が親が起きてくるのを待っているのと一緒ですね。なので、朝は元気に始められるのですが夕方ごろになると電池が切れ気味になって、少しづつ夢に世界に。途中でユリ君に、”時差ぼけを治すには、ちゃんとした時間に寝ないとね。”と言われて頑張って起きてます。けど、限界は午後9時。

8時半ごろからユリ君に、”寝よう。寝よう、寝よう!!”とせがんで9時になると同時に歯磨きをしてベッドに直行。その数分後には眠りの世界をさまよっている感じかな。これがなくなるにはもう少し時間がかかりそうです。

さて、日本への帰国についてですが、今回は本当にいろいろな人々に出会い、違った食文化や風土に触れることが出来ました。自分は日本人だといいながらも、実は知っていることなんて自分の身の回りのことばっかりで、日本というものは自分が思っている以上に広くて、多岐にわたるんだという事。日本への興味を今まで以上に掻き立てられました。

2年半ぶりの日本だし、僕の海外での生活は僕の人生の三分の一以上になり、成人してからを考えると日本で過ごしたのは本当に数年間しかないんですよね。だから、日本を見る目がどこか外国人から見るのと似ているなって思いました。

今回の帰国で素敵だなって思ったもの。

武家屋敷的な瓦屋根の家。日本の台風などにあわせて二階の部分が一階に比べて天井が低めで、縦長ではなく横にどっしりと構えている風情の美しさ。

小さくも沢山の品が並ぶ料理。ヨーロッパだとメインで副菜くらいしかないけれど、日本の料理は本当に色々な食べ物が一度に出てきて美しいなって思います。旅館で食べた懐石風でも、熊野古道で食べた田舎料理でも、母の手料理でも色々なものが多すぎず、主張しすぎないである様は素敵ですよね。

日本の田舎。本当に美しさを備えているのって田舎町だなって。これは日本に限ったことではなくて、イギリスもドイツでも言えること。都市部は便利なのですが、結局はどこも似たり寄ったりで面白みに欠けるんですよね、数日滞在をすると。その点で田舎の町はその土地の雰囲気がよく出ているし、人の温かみも感じやすいように思います。

NHKの素晴らしさ。本当に、面白い番組ばっかりを放送していてテレビを見るときはNHKだけを見ていたように思います。洋服の黄ばみの理由に、メカニズム、そしてその落とし方を学んだかと思えば、イタリア語の3人称について学び、豊臣秀吉の奥さんのであったねねの功績を知ったりと物凄い情報量。もちろん民放も悪くはないのですが、セットが色鮮やかすぎて目に眩しすぎたり、テロップがあまりにもひっきりなしに出てくるので読みつかれたりするので僕にはNHKがちょうどあってるように思います。ニュースも、選挙人のセクハラや誰それの不倫などをやけに大きく取り上げないところもいいですよね。他人の物事に足を突っ込んで、首も突っ込んで、しまいには全身も突っ込んでいく今の報道もどうなんでしょうね。

サービスもいいですよね。道を聞いたらその場所まで案内してくれたり、細かな所まで教えてくれたり。これは特に中年以上の人たちにお世話になりました。この年代の人たちって物知りでもあるし、人生経験も豊富だから話が面白いのも印象的でした。

今回の一ヶ月の日本帰国で、日本という国の面白さを再発見し、その魅力にまたしても取りつかれてしまいました。最近のお気に入りの年代は昭和の全編における日本の文化の変化や、人の価値観の変わり方について興味を抱いている今日この頃です。

 

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