クレームって何にでもつければいいわけではないよね

よく日本のニュースとか見てると、最近は芸能人やテレビ番組、CMなどに対する批判がすごいですよね。これでもかってくらいにネットなどで書き込まれていたり、クレームのメールの嵐だったり。

それってどうなんでしょうね。

確かに、不倫とかってモラル的に言っても決していいことではないし、それによって傷つく人々も出てくるわけで。けど、それって家庭内の問題で、他人がそこまで口出しをして言う事なのかなって。それで、謝罪会見があるっていうのも日本らしいなとも思いますが。イギリスなどでもそんな事が週刊誌に載ったりしますが、テレビのニュースで大々的に取り上げられて、謝罪会見を開くというのはないように思います。仕事は仕事、家庭は家庭。その区別がはっきりとしているからなのか、、、。どうなんでしょうね、この違い。

家庭の中のことって誰にもわからないし、そこにマスコミがどんどん入っていくというのはね。いくら芸能人でもキツイのではないでしょうか。例えばある芸能人が不倫の関係があったとして、その人が責められて矢面に立たされる。けど、もしその裏にパートナーとの夜の営みを5年間拒まれ続けているとか、家に帰っても冷たい態度で邪魔者扱いされているという、バックグラウンドがあったら話はまた変わってくるように思うんですよね。だから、不倫をしていいというわけではもちろんないですが、人の顔が違うように家族や恋人が持つ関係も千差満別。当人同士で話し合って解決させればそれでいいと思うんですけどね。

そんなニュースが多い中、あるウェブムービーにクレームが殺到しているとの記事が。牛乳石鹸のウェブムービーなんですが。

興味がある方はユーチューブでみれますので、検索してみてくださいね。

さて内容は見てもらうとわかるのですが、ある男性の1日。この男性は1児の父親で、ゴミ出しもする、今時の男性。この日もゴミ出しから始まりますが、息子の誕生でもあります。奥さんからはケーキと子供へのプレゼントを会社帰りに買ってきてと頼まれ、職場に。職場では自分の部下が上司から怒られて、それを励ます意味を込めて部下を飲みに誘います。もちろん、子供が起きている時間に帰宅はしますが、”なんで飲んで帰ってくるの?”と奥さんから詰め寄られ、何も言えずにお風呂場へと逃げる男性。お風呂の後に夕食の席で、”ごめんね”と謝る男性。そして次の日、また同じようにゴミを出して彼は仕事場に出かけて行き、”さ、洗い流そ。”の文字で終わるんです。

本当に素敵な出来で、みんながなんで目くじらをたてるんだろう?って思うほど。確かに、全編に幸せ感が撒き散らされて時はいないし、理想の完璧な父親でも男性でもないのかもしれない。だけどそこには現代に生き、その中でいろいろな葛藤に苦しみながらも”これでいいのかわからないけれど、いい父親でいよう。いい先輩でいよう。”という生き方が彼を通して見えるんですよね。

子供の誕生日にお酒を飲んで帰ってくるとか、誕生日で家で待ってる奥さんからの電話を居酒屋で無視。これに不快感を表す人が多いようで。だけど、これも彼にとっては怒られて自信をなくした後輩を放っておくわけにもいかない。息子の誕生日だけど少しだけ励ましてから家に帰ろう。ということからの行動だろうし、自分の父親はそこまで親しい存在ではなかった、だけど父への愛情はあった。今、自分が父親となってあの父以上に息子には愛情を注いでいるつもりだけど、果たしてこれでいいんだろうか?との悩みが奥さんの問い詰めに何も答えられずにお風呂に引き込むことになったんだと僕は考えるんですよね。

人生ってそうじゃないですか?大人になったらもっと生きやすくなるんだろうなって思っていたら、実は世の中は思っていたよりも理不尽で不平等だし。30代になれば、親になれば勝手に大人にんるだろうって思ってたのに、そんなこともなく。全てが暗闇の中を少しづつ手探りで歩いているようなものだったり。

時には、そんなそんな考えに押し殺されそうになって不安になる。そんな考えを”さ、洗い流そ。”って言ってるわけで。

久しぶりにいいものに出会えたなって思いました。皆さんはどう思いましたか?

こんな良いものを批判の嵐で潰してしまっては日本のクリエティブな面はガタ落ちになりそうですよね。

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