36歳、スキーに初挑戦してみる オーストリアスキー旅行2

もう2月なんですよね。スキー旅行の途中で月が替わったから何となくまだ1月な気分。けど、日本は節分もあったし、バレンタインデーもあるしで2月を感じることは多いのかな?ドイツは2月は春が来るのをひたすら耐える時期と言う感じがします。ただ、今日は快晴で、窓からの景色は眩しいほどの太陽の光に照らされていて、見るだけでは春のような趣が、ただ、運河にはまだ昨夜の寒さで凍った水面があるので春とは言えそうにはないのですけれど。けど、曇りの日よりは晴れの日のほうが気分も上がりますよね。

スキー旅行から帰ってきて2日。まだスキーの余韻が脳みその中にあるようで、昨夜の夢はスキーの夢でした。スピードはゆっくりで下っているんですが、止まりたいのにズルズルと動いて止めることができないという夢。一生懸命にVの字にスキー板ををしてブレーキをかけるのに止まらず、あまりに力を入れすぎて足がつりそうになってしまうというもの。夢が現実にも作用してか足が変な形になっていて、それで起きる、これを数回ほど繰り返したなって朝起きたときは思ったんですが。ユリ君に尋ねると、気が付かなかったとの事。だから、起きた部分も含めてすべてが夢だったのかもしれません。

そんな夢にも残るスキー旅行の話に。

初日と2日目は僕たちのホリデーアパートからバスで7分ほどところで基礎レッスン。ユリ君は4歳からスキーをしているし、ミニはこれまで5回目。しかも最初の数回は1日2時間のクラスを取って基本を学んでいるので、何の問題もなさそう。それに比べ、僕、Kちゃん、A君、マーロンは全くの素人。Kちゃんはスノーボードは1度経験済みだけど、スキーは初めて。まずはその重装備に驚きました。スキー靴の重い事。ハイキングシューズを履くたびに、”重いよねー。”って思っていたのですが、スキー靴の後はこの靴が羽の様に軽い、それほど重いスキーシューズ。足首なども結構しっかりと固定されて、圧族気味なので歩くのも花魁歩き見たいな感じになるんですよね。

無事についた練習場所のスロープ。ユリ君が初心者4人に基本を教えてくれました。ブレーキのかけ方:スキー板をV字にする。左右のターンの仕方:外側の足に重心を動かして曲がる、リストの乗り方などなど。これをほぼ平らと言う所で練習して、初のリフトへ。

と言っても簡単な一人またはリフトで、座るタイプでなくて立ったまま引っ張られるもの。乗っている時間も1分ほどの短いスロープなんです。下から見ると少しなだらかな丘って感じなのですが、最初に上に上がった時の感想は、”急な斜面!!”って思いだけ。このスロープは本当の初心者だけのスロープなのでほとんどがなだらかな下りなのですが、始まりのところだけが少し落差が大きめだったんです。これに初心者4人は驚愕。4人ともカーブを上手く曲がれずにスロープ上の至る所で倒れるという大惨事に。その横を4ー5歳ぐらいの子が転びもせずにスッと走り抜けていったりして、羨ましくて仕方がない。

頂上からのカーブはどうやら僕達には無理だと言う事になり、リフトを中腹で降りてなだらかな斜面での特訓開始。右カーブ、左カーブ、順調に進んだと思ったら突然にスキー板が重なって転倒。僕は右側に曲がるカーブが苦手で上手く体重移動が出来ていないためか曲がりながら加速気味になってそのままスピードが出たことに驚いてこける、っていうのが多かったんですよね。だけど、転倒を何回もすれば転倒する怖さはなくなるとウェブで見たので、無理な時は転倒してそこからまたやり直しをしていたんです。

最初は何となく体重の重心移動をさせていただけなんですが、曲がるときには本当に結構な重心を曲がる外側の足にかけると曲がりやすいことに気が付き、そうするとスピードも安定気味に。後は足の内側の筋肉の必要性。あんまり使わない筋肉をスキーって使うんですね。足を内側に織り込む形だとバランスやスピードが取りやすくなりました。ほら。。子供だったら体が慣れて覚えていくんでしょうが、36歳で初のスキーだと頭に”さ、曲がるよ。体重を外側に移動させようね。綺麗なVのラインで入っていこうね。”なんて自分に言い聞かせてしないとすぐこけてしまう情けなさ。言語と同じなのかもしれませんね。言語習得は若いうちは特に勉強をしなくても喋れるようにはなるけれど、大人になると文法とかのルールを知ったほうが最初は頭に入ってきやすいのと同じなのかと。

初日は結局、中腹だけで終わり。2日目に頂上からはじめることに。ただ、面白いことにあんなに前日にできたのに次の日の朝にもう一度と思うと、勘が鈍っているんですよね。これも加齢のためなのか、、、。けど、中腹から上手く転倒せずに下りれるようになったのだから、次のターゲットは頂上から。そう意気込んで滑り出したものの、少し急な始まりでコントロール不能になっては横の雪の吹き溜まりに転倒、転倒、そしてまた転倒。途中まで行けば問題なくカーブを曲がれるのになぜか頂上部分だけが無理なんですよね。スピードとカーブのコントロールが上手く出来ずに派手に転ぶという繰り返し。

”なんでだろう?中腹からは問題ないのに、上からだとすぐに転んでしまうのは、、、、。”と考えて気が付いたのが、恐怖心。確かに始まりは少し高低差もあるし、頂上からだと下までが遠く下に見えるんですよね。”転んだらどうしよう、スピードが付きすぎて止まらなくなるかも、上手く曲がれずに吹き溜まりに突っ込むかも。”なんて気持ちで始めると確かに最初か2回目のカーブで転倒するんですよね。だから途中から、”大丈夫。自分ならできる。習ったことを思い出しながら、一つ一つ曲がればいいんだ。”って言い聞かせると確かに転倒回数が減る。

どうやら転びそうになると体の重心が後ろにいくらしく、体制がそのようになると加速度がついてしまうのだとか。つまり、怖いがために後ろめりな体勢なり思った以上にスピードが出てそれに驚いてまた、後ろに重心が移って加速度、結局は転倒という悪循環にいたわけなんです。

それからは、”怖くない、怖くない。”って言い聞かせて前のめりでカーブを曲がると綺麗に曲がれ、しかも重心をかけた足の後ろでカッコよく雪を捉えたシュッともザッともつかない小気味よい音を感じが楽しくて、徐々にスピードのコントロールもできるようになって2日目を無事に終えました。

技術でも、スピードでもなく恐怖心と言うものが僕のスキーを邪魔していたとは、、、。面白い発見でした。滑りながら、スキーって自分との闘いとどれだけ自分を信じられるかなんだなって思いました。

もちろん、この後からもっとそれを激しい意味で知らされるとはこの時は知る由もなかったのですが。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *