幸せの国を訪ねてみたら

テストが終わって、ほっとしている自分がいます。4月から始まったクラスが先々週終わって、このテストまでがある意味のゴールだったので今まで頑張った自分にお疲れ様。よく頑張ったもんだと褒めてあげたいそんな気分。ドイツ語はまだまだたどたどしくてしょうがないほどの程度だけれども、4月から比べれば読むこと、聞くこと、書くこと、しゃべること、どれも数倍も上達したし、ドイツの生活に馴染めもしてきた。それが何よりもこの勉強を通して身に着けたものかな。結果が来るまでは少しドイツ語の勉強は本腰を入れずに穏やかに進めていこうかと。

さて、お待たせしましたデンマークの旅。

前回のブログでも書いたのですが、今回はドイツから陸続きのユトランド半島の東側になるオーフス。デンマークと聞いて何が思い浮かびますか?家具?税金の高さ?ヴァイキング?どうなんだろう。デンマークという国は日本に馴染みが深いのかな?イギリスに住んでいた時はおなじEU圏のデンマーク、そんなに意識してみてたことは正直なかったんですよね。ただ、友達のご主人がデンマーク出身だったことぐらい。ただ、イギリスからドイツに引っ越す前にある本に出会ってそこでデンマークの魅力に取りつかれたところはありました。

あの当時、イギリス生活10年を超えてすっかりイギリス色に染まっていた生活。その生活を抜け出して文化も言葉も違うドイツの生活をどのようにこなしていこうかと考えていた時に読書好きの僕はその気持ちにこたえてくれる本を探そうとしていたんです。

そこで出会ったのがThe Year of Living Danishly というHellen Russelが書いた本。これがね、ぴったりだったんです。これは事実の物語で、彼女の夫がデンマークの有名玩具LEGOに努めることになって今まで働いていた出版社をやめてフリーのライターとしてデンマークに夫と渡りそこでの自分の生活やデンマークの生活スタイルを書いたもの。僕のブログでも前に書いたと思うのですが、なんとこの本日本語にも訳されたようで、「幸せってなんだっけ?」っというタイトルで出ているみたいですよ。確かにね、デンマーク流の暮らしってタイトルにしても日本ではインパクト薄いですもんね。これぐらいパンチがあるほうがいいのかも。

そうそう、この本で学んだのがデンマーク人はルールに厳しいとか、大人になっても多くの人がスポーツクラブに入っている、学校は大学まで無料、車を持つにはかなりのお金を払わなくてはいけないなどなど。同じヨーロッパといえどもイギリスとは全くをもって違った文化。そんな中にHuggeというこの国独特の生活スタイルが。デンマークはドイツの北に位置しているので冬は真っ暗。そんな冬の時期も含めて幸せを感じながら日々を生きるそんな知恵、、、。そんなところでしょうか。例えば蛍光灯のようなすべてを照らす明かりでなくて、ロウソクの明かりで過ごしたり、仕事から帰ったらゆっくりお風呂に入ってリラックスした後はソファーの上で毛布にくるまって好きな本を読んで自分の時間を作ったり。この考え方が気に入ってその後もHuggeについての本を買った僕。その憧れの国、幸せ度1番の国に訪れることになったのは、ユリ君のお姉ちゃんが住んでいるから。

まずは国境越え。もちろん陸続きなので車を降りることもなく通過。ただ最近のドンマークの政府が右寄りで移民に厳しい政策をとるので検問が。ただしすべての車ではなく10台に1台くらいで路肩へ止めるように言われてパスポート提示。僕は助手席に乗っていたので怪しまれるかと思ったのですがそのまま通るように指示。お姉ちゃんが言うにはアジア系はそんなにデンマーク政府は気にしていないからだそう。

お姉ちゃんの住むオーフスはデンマークで人口2番目の都市、ということは大阪。だけど人口数だと福井市。なので、確かに栄えている街だけど人間であふれかえっていることもなく、恐ろしく大きな街でもない。お姉ちゃんは郊外にご主人ともうすぐ5歳になる息子の3人暮らし。最近購入した家の中はさすがにデンマーク。間接照明やソファーなど居心地のよさそうな空間が。これお姉ちゃんだけの趣味ではなくて、ご主人の趣味でもあるのだそう。高級感というのではなくて座り心地や触り心地を重視した華美にならない落ち着いた生活空間。市の中心部から電車で30分。しかも電車に乗って中心地へといったのですが最初の15分ぐらいはどこまでも続くなだらかな丘の畑、畑、畑。大阪の難波から30分でこんな景色は絶対にないはず。

だけど、街の中心部はかなりの充実ぶり。ただね、物価が高いんですよねデンマーク。しかもユーロ圏内なのですが通貨のユーロは使っておらずクローネ。しかもデンマークはカード社会。ユリ君がお姉ちゃんにお金をおろそうと思うといったのですが、???ってな顔をしているほど現金を使わないよう。イギリスもかなりカード化が進んでいるんですが、ドイツは日本と同じで結構の人が現金主義。ヨーロッパも本当に国次第でぜんぜん違うのは面白い。

初日は着いたのが午後3時すぎ。この日は日曜日でドイツだったらスーパーなんて全部しまっているのですがデンマークは開いていました。スーパーに行く前に図書館に返さなきゃいけない本があるというお姉ちゃん。じゃ一緒にと出掛ける僕たち。返却ボックスに返すのかと思ったら、図書館には電気が。「え!!日曜日にも図書館あいてるの?」って聞くと、驚きの返事が。

何となく、あいてるよ。ってかえって来ると思ったら。日曜日は司書の人は働いていないけれど図書館の中は利用できるのよ。との返事。一体どいうこと????ここは小さな図書館。入口にバーコードスキャナーがあり、登録したカードをスキャンするとドアが開く仕組み。そして中に入って本を読んでもいいし、返却マシーンを使って返すこともできるというわけ。しかも、返却もただ箱に入れるとかでなくて本の後ろのバーコードを機械に読み込ませていくつかに分かれたボックスにちゃんと自分で仕分けをして返さなくちゃいけないんですね。これにはびっくり。

こんな風に僕のデンマーク滞在は幕を開けたのでした。

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