なりたい自分が本当の自分なのか

今日は仕事が休みの日で、朝目を覚ますときれいな青空。いいですね、秋の青空。11月も後半戦で、秋の深まりを1日、1日感じています。

自分の理想ってありません?こんな自分になりたないな。”ここの体の部分が、もっとこうであったらいいのに。”とか、”こんな性格だったら人生もっと変わっただろうに。”そんな願望。

僕も色々とあります。もう少し歯並びが良かったらなとか、視力が良かったらな、もう少し集中力があって持続性があったらな。髭が薄かったならな、もう少しお金が儲けられればな。と言ったらきりがないんですが。

”そうすれば、もっと幸せになるだろうな。”そう思って、理想の自分を想像するんですよね。多分皆さんもそうですよね。今までよりも変化後はきっといい人生が送れる。だから、今の現実の自分の姿や状況を嘆いてします。

じゃ、明日起きて直したいところが全て自分の理想どおりになったいたら。そしたら、ものすごく嬉しいと思うんですよね。幸せ度100パーセント。

 

けど、その100パーセントって一生涯感じられるのかな?そんな疑問も湧き上がってきます。

もしかした、”今度はここがダメ。””もっとこんな風になりたいって。”新しい完璧な自分の像”が出てきそうじゃないですか?

なんてことを考えるのは最近見ているAmazon制作のドラマのせいかなって。

このドラマのタイトルはTransparent。これって、英単語だと”透けた”っていう意味なのですが、この単語を二つに分けるとTrans(性同一性障害)とparent(親)にわかれるでしょ?ちょっとした言葉遊びがタイトルに入っていて、意味から察するように性同一障害のある人が親であり、その生活を垣間見る的な物語なんです。

主人公はモート(後にモーラに改名)。職業は元大学教授。結婚をし3人の子供に恵まれたLAに住む普通の家族。ただ、そんなモートに長年にわたって拭いきれないある思いが。それは自分が女であるのに、男の体として生まれてきたこと。

そしてある日、家族にその事を伝えます。すでに定年を迎えて子供も成人している状態でのカミングアウト。最初は周囲の戸惑いもありましたが、少しづつモーラとして認知されていきます。

このドラマ、モートが勿論、話の真ん中なのですがそのほかの家族、奥さん、子供3人の生活にもスポットライトがあてられているのもこのどラマを奥行きの深いものにしています。決してハッピーなドラマでなく、不幸せ感が強い感じです。(不幸ではなくて、不幸せ感が。)人それぞれが何らかの葛藤や悩みを持って、時に苦しくて悲しくて、だけど生きていかなくてはらないという現実。そんな家族の生きる姿を視聴者は透かして見ることができるんです。まるで覗き見のように。

モート、カミングアウトで女性としての生き方を選んで幸せになるつもりだったのだけれど、現実はなかなか自分の思っていた理想とは違うもの。そんな現実と理想との距離に戸惑う姿もこのドラマの魅力かなと僕は思います。

どこで聞いたのか知らないけれど、”今の自分を愛せないで、他人を愛することは難しい。”って聞いたことが。確かに、そうですよね。けどこの谷って、理想の自分をも含んでいるのではないかと思います。今いる自分の現状や容姿、それを今の時自分が愛してやらないで誰が愛してくれるのか。結局は理想の自分は本当の自分ではなくてあくまでも他人の自分なんだと。”隣の芝生は青い。”というように、理想の自分はだから今ある自分よりかは輝いて、そしてよく見えるのではないのかなって。けどその理想の自分になったら、また違った理想の自分がいる。その繰り返し。

それなら今ある自分をまず好きになること、それが大事だなって最近思ってます。

 

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