遠い土地に思いを馳せて

日曜の午後9時。もうすぐ夏至を迎えるこの頃のイギリスは、夕暮れを迎えるところです。東の空もまだ夜の色合いを出す前です。

今、夕暮れの時間を調べていて見つけたことがあるのですが、イギリスには夜がない時があるようなんです。なんでも。今年は5月23日から7月20日は夜という分類ではなくて、twilightで朝方または夜更けの薄明かりの時間帯なんだそう。

初めてこのことを知ったので、今もびっくりしてます。そっか、太陽が沈まない白夜があるところもあれば、夜と昼の中間を保ってまた日が昇るところもあるんですね。10年以上イギリスに住んで初めての発見です。

世の中にはまだ知らないことがいろいろとあるんですね。興味深い。

さて、寝る前に読んでいる本が変わりました。

幸せの国デンマークでの1年間を綴った本を読み終えた僕が次に手にした本がこれです。今回もKindleで読もうと思ったのですが、Kindle版が発売されていなかったので冊子で。表紙の写真が綺麗ななのは、冊子の魅力ですよね。

このお話は、イギリス人の夫婦の物語。カナダから始まり、アラスカを流れて最後はベーリング海に流れるユーコン川周辺を舞台にこの夫婦の冒険旅行を記した実話。旅の初めは犬と3人でカヌーと車で川や道なき道を通り、キャンプ。その中で現実と夢のギャップに直面して起こる希望と失望。そんな彼らの冒険の最終ゴールは自分たちがthe good lifeを過ごせる土地を探すこと。

まだ読み始めですが、今まで冒険とは無縁だったこの夫婦が3歩進んでは2歩下がる、そんな日々の中で葛藤し、励ましあう姿が微笑ましく思います。また、大自然の生活を送りすぎて時に街に出てきてその賑やかさ、便利さ、騒々しさに心揺れるのも面白いなと。

ロンドンの大都会で生活をしていると自分が自然界の中で生きているということをついつい忘れてしまいがちになります。そんな僕の心を大自然の真ん中に放り込んでくれる、そんな1冊になりそうです。

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