親友は何処へいったのか

イギリスは昨日のEU残留、離脱選挙の話題で持ち切り。ロンドンは特に残留はが多いので、まさかの離脱に驚愕しているのが今の現状でしょうか。

僕も含め周りは残留派だったので、”これからイギリスはどうなるんだろう、、、、。”という不安感が拭えないのが正直な所の本音です。

これからイギリスはヨーロッパの嫌われ者として生きていくのはどうやら次の2−3年は確実の様ですね。あとはアメリカとの関係性を深めて貿易や経済の面で維持出来るかでしょうか。これからのEUとの関係が何処まで冷え込むのか、または今までとは言わずも良好な関係が築けるのか、そこがポイントでしょうね。

Facebook上もこの事について沢山の投稿がありますが、、、、。もう決まってしまった事は、事実として受け入れるしかありませんからね。スコットランドに北アイルランドは過半数以上が在留を支持していて、この離脱結果にまた独立の動きもありイギリスという国の行く末も不透明になっていますが、窮地の時こそ力を合わせて乗り越えていかなければいけないなと考えている次第です。

EUという親友を無くしてイギリスは何処へ向かうのでしょうね?

もし、親友が突然いなくなったらあなたはどうします?ある突然に家に行っても姿も見えず、手がかりもない。警察も相手にしてくれない。しかも、自分の記憶が上手く頭の中でまとまらずに、過去と今の時間軸がごちゃ混ぜになってしまう、そんな状況下であなたはどうやって失踪した友達を捜し出しますか?

これ、最近読んだ本の話。Elizabeth Is Missing By Emma Healey

物語は年をめした女性のお話。高齢の為に物事を忘れやすくなっていて、しかも時に昔の思い出が押し寄せて来て現在と混ざってしまう状態にあるマウドおばあちゃん。ただ、一つだけいつも頭の中にあるのは親友であるエリザベスおばあちゃんが失踪しているという事。

家に行っても見つからないし、家族に聞いても手がかりはなし。面忘れをしない様にとメモを残してそのメモから必死にエリザベスを探そうとするマウドですが、日が経つにつれ物事を忘れる頻度が多くなって、、、、。そんな彼女はエリザベスをみつけられるのか、、、。

話の内容だけだと、おばあちゃんのミステリー解決本みたいな印象を受けますが、そうではないんですよね。ある意味でホラー小説だなって思ったのが正直な感想です。しかも自分にも実際に起こりえるかもしれないホラー。

物語はマウドおばあちゃんがエリザベスを探すお話と、マウドの少女時代の話が交錯して書かれています。何が怖いかって、年をおいて痴呆症のあるマウドに対する人々の対応です。警察に行っても相手にされず、家族からも”またそんな事を言って、、、、。”と話を取り合ってももらえない。そんなもどかしさの中でも生きていかなければならない人間としての苦しさや葛藤が描かれているこの本。

忘れたくって忘れているのではないのに、意図して突拍子もない事を言っている訳ではないのに、それが理解されずに孤独になってしまう、そんな恐怖がこの小説には詰まっています。

自分が年を老いた時にこの状態にいたらどうなるんだろう?背筋を凍り付かせながら読んだ一冊です。

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