ムーミン谷も11月

冬の気配が強いドイツ北西部。木枯らしが吹いてていて、外に出るのも億劫になりがち。また、日照時間が短いのも寂しいものですよね。今、読んでる本があってそれが「ムーミン谷の11月」。日本でも言わずと知れたキャラクター、ムーミンのお話ですね。作者はトーベ・ヤンソン。フィンランドの有名な作家ですよね。

なぜ、今頃にムーミン。しかも、代表作的な「楽しいムーミン一家」でもなく、「ムーミン谷の彗星」でもなく、シリーズ最終巻の「ムーミン谷の11月」なのか。うーん。訳は特にないといえば、ないんですが。

あるといえば、11月というタイトル。僕の住んでいるドイツの町は日本の緯度でいえばサハリン。それよりも北にあるフィンランドは、ロシアでいえばツンドラの永久凍土のような位置にあるわけです。ということは、11月なんて真っ暗。ちなみに今日のフィンランドの首都のヘルシンキの日の出は7時34分、日の入りは15時40分。そんな暗い時期をテーマに書いてある本は、たぶんこの暗さを生き延びる何かが書かれているのではないか、という理由。

もう一つは、この作品にはムーミン一家は出てこないということ。そう、主人公たちは休暇に出ていてこのお話には出てこないんです。斬新でしょ。ただ、もちろん出てくる人たちもいますよ。自分のことが嫌いなヘムレンさんとか、恐ろしいほどの恥ずかしがり屋で、自分にお話を寝る前に聞かせるホムサとか、長い間人に会っていなかった、その交流を断っていたような書かれ方のフィリフヨンカとか。

どうです?もう、登場人物からフィンランドの11月の暗さ。童話の明るさはありません。

だけど思うのが、ムーミンって大人に向けて書かれているのではないかなって思ってます。うーん。これが初めてなので断言しちゃいけないけれど、この本に限ってはそれが言えるのではないかな。「あー。こんなこと日常生活にあるな。」って言うのがこの少し寂しめのキャラクターに投影されているんですよね。

この本を僕は音読をして読んでいるのですが、子供に向けて書かれているので漢字も多いけど、ひらがなが多いんです。その読むのの難しさ。どこが文字の途切れなのか読みながら困ってしまうんですよね。「これを子供の時に読んでたんだな。」って思うと不思議。中にはたくさん意味が分からない言葉もあったはずだけど、多分そんなことは考えずに読み進めていたんだろうなって感じます。あと、初版が1984年なので少しだけ、今の日本語と違うなってところもあるのは面白いです。やっぱり、言葉って時間がたつごとに変わっていくのだなって。

今6章まで読んで、次の7章の始まりが、「その人は、きみのわるいくらい年よりでした。」というすごい始まり。なんとも刺激的なムーミン物語。

さて、アニメ繋がりではないのですが、ドイツも最近はクリスマス色が強くなった、コマーシャルもクリスマスを意識したものに。

今回は、良いねって思えたものをお裾分け。言葉はないのでドイツ語が分からなくても大丈夫。何かお母さんの心情に胸が熱くなります。

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